問題解決の方法はコレだ!5ステップで分かりやすく解説!【オススメ本あり】

様々なツールが描かれた模様雑談

毎日トラブル続きで大変だな…
日常で起こる問題に上手に対処したい…

栗山マリ
栗山マリ

問題解決のテクニックを身につけましょう!
日常生活で起こる様々な問題に対応できます!

この記事では問題解決を上手に行うための方法やテクニックをご紹介します。

「仕事でトラブルが発生してスケジュールが変更になった…」「家に帰ってから時間がなくて資格の勉強ができない…」といったように多くの人は日々何かしらのトラブルに見舞われています。私自身もトラブル続きの連続でうまく対処できないことも多かったのですが、一つ一つ解決することによって問題解決に共通する考え方を学びました。

この記事を読むことによって問題解決の基本的な考え方と具体的なステップを把握することができます。「問題解決って何?」という初心者の方に向けて書いた記事なのでよければ参考にしてみて下さい!

本記事の内容/この記事はこんな人にオススメ

・問題解決のテクニックを習得したい人
・日常で発生する問題を上手に解決したい人
・問題解決に関するオススメの本を知りたい方

問題設定

問題を明確にする

町にあるFAQ

まず最初に行うことは問題を正しく定義することです。当たり前のことじゃないかと思われるかもしれませんが、問題を正しく設定することは意外に難しくなおかつ重要です。問題を正しく設定できていないとたとえ解決しても不十分な結果で終わってしまいます。ここで具体例をご紹介します。

例:会社経営の場合
 新入社員の離職率を低くしたい
⇒会社内の風通しが悪く親身に相談できない点が課題
⇒上司との面談回数の増加などの対策を実施
⇒離職率は変わらず失敗に終わる

この例では新入社員の離職率が低い原因を風通しの悪さだと考えていますが、本当に風通しが悪いため離職率が高いと言えるのでしょうか。新入社員の離職率が高い要因には入社前と入社後のギャップの大きさや待遇面の悪さなどが挙げられます。また、仕事内容や職場環境など様々なことが問題として考えられます。問題を決め打ちする前に「これは本当に問題なのか?」ということを注意深く見直す必要があります。

問題の3パターン

ジグソーパズルを持っているロボットと人間

問題を決める前に考えてほしいことが問題の種類です。ここでは主に3つのパターンを中心に解説していきます。

よくある問題のパターン
 ・現時点で発生している問題
 ・将来発生する可能性のある問題
 ・自分自身で設定する問題

まず最初の問題は一番シンプルなものです。例えば外出しているのにスマホの電源が切れているとか収入が少なくて趣味に使えるお金がないといったものです。この問題は緊急度が高いため早急に対処することが求められます。2つ目の問題は将来的に発生することが見込まれる問題です。例えば老後のお金をどうやって貯めようかという問題です。このタイプの問題は緊急度は低いですが重要であるものが多いため先延ばしせずにコツコツ空いた時間で対処することが求められます。3つ目の問題は自分視点で問題だと思われることに対処するタイプです。例えば年収400万円を転職や副業によって600万円に上げたいといったものです。このタイプの問題は理想と現実のギャップで問題点をリストアップする方法が効果的です。

重要なことは、今自分が抱えている問題はどのタイプの問題なのかを把握することです。その際に緊急度の高い問題(現時点で発生している問題)ばかりに対処して重要度の高い問題(将来発生する問題や自分自身で設定する問題)に時間を割けていない場合は時間の使い方を見直してみることをオススメします。

原因の調査

問題の原因を特定する

ひらめいたビジネスマン

問題解決を行う上で原因を特定する作業は必要不可欠です。ここでは原因を特定するための3つのテクニックについてご紹介します。

3つのテクニック
 ・ロジックツリー
 ・MECE
 ・なぜなぜ分析

ロジックツリー

ロジックツリーとは問題の原因を階層的に把握するためのツールです。ロジックツリーを用いることにより視覚的に問題を把握することができ原因の特定に役立ちます。例えば家計の見直しの場合でロジックツリーを作成してみましょう。

このように階層に分けて図示することによりどの部分に問題があるのかが分かりやすくなります。ポイントとしては各階層に記載する内容のレベルを均等にすることです。不定期に発生する旅行の費用や趣味に使用する金額などは別の階層に分けて書くようにしましょう。また、例では2段目に固定費と変動費という区別をしていますが、必要なお金と贅沢に使うお金と言った分け方でもよいです。自分にとって理解しやすく分けやすい切り口で書いていくのがオススメです。

MECE

MECE(ミーシー)とはもれなくダブリなくという意味で原因を細分化する際に必要な心がけです。例えば地域で分割する際には東日本と西日本、年齢で区別する場合は20才以下と20才より上という風に分けることでもれなくダブりなく分割することができます。先ほどのロジックツリーの例では固定費と変動費という区別をすることによって明確に原因の区分けを行っています。もし夫の支出と妻の支出と言う区別にしていた場合はMECEに当てはまりません。夫と妻の両方に当てはまる場合があるためです。

MECEを意識して細分化することによって原因の抜け落ちがなくなるといったメリットがあります。最初はどのような切り口で分割するか難しいですが「これは本当にもれなくダブりなくなっているかな」と考えながら分解してみるようにしましょう。

なぜなぜ分析

なぜなぜ分析とは「なぜ」という疑問を何回も繰り返すことによって真因(真の原因)を突き止める方法です。「5回なぜを繰り返せば真因にたどり着く」とも言われており原因を深堀りしたい場合にオススメな方法です。具体的な例を見てみましょう。

このように原因を深堀りすることによって根本原因を特定することができます。ここでは運動することだけを深堀りしていますが食事制限の方に対してもなぜなぜ分析を行ってみるのも効果的です。なぜなぜ分析はあくまで原因を詳しく調べるための方法であるため「恐らくこの部分が原因だろう」という決め打ちをしてからなぜなぜ分析を使うようにしましょう。

原因の探し方

結果のイメージ図

ここでは先ほど紹介した3つのテクニックを使って原因を探す方法について解説します。問題を突き止める方法は次の2つのステップが効果的です。

問題を突き止めるための2ステップ
 ・原因を広く探す(ロジックツリー、MECE)
 ・原因を深く探す(なぜなぜ分析)

まず最初にすることは原因を幅広い範囲から探すことです。この作業を行わないまま原因分析をしてしまうと「問題を解決したけど改善しなかった」といったことになる恐れがあります。まず最初はロジックツリー、MECEを使って視野を広げながら原因を探してみましょう。ある程度幅広く調べた後は、ここが原因だと思われる範囲に対してなぜなぜ分析を使ってみましょう。この2ステップを適用することで広く深く原因を突き止めることが可能です。「原因が何か分からない…」という人はぜひこの2ステップを試してみるようにしましょう!

解決案の検討

具体的な解決案を提案する

道しるべの前に立つ男性

原因を特定することができたら次は解決策を考えてみましょう。解決策を考えるためのポイントはずばり右脳と左脳の両方を使うことです。ここで右脳と左脳の役割について簡単に説明します。

右脳と左脳の役割
 右脳:イメージ、直感的
 左脳:論理的、計算

意外なアイデアを思いつきたい場合は右脳を使い、理論立てて解決策を導き出したい場合は右脳を使うとよいでしょう。具体的な解決策の提案方法を例でご紹介します。会社勤務しているAさんは通勤時間が1時間もありどうにかして30分に短縮できないかと考えています。この問題を右脳と左脳を使って解決すると次のようになります。

解決策
 右脳:転職する、テレワークを導入する
 左脳:職場の近くに引っ越す、特急列車を利用する

単純に通勤時間を減らしたい場合は左脳で考えたように自分が速く移動する方法が連想されます。しかし、逆に職場を変えたりそもそもの働き方を変えるという方法が右脳的な考え方です。
ここで大切なのはどちらがよいというものではなく、両方をバランスよく使うことが大切です。もし解決策が思いつかない場合は右脳と左脳両方を使っているかチェックしてみるようにしましょう。

解決に必要な観点

4つのジグソーパズル

解決策に必要な観点としては次の3つのものが挙げられます。

解決に必要な観点
 ・人
 ・モノ
 ・方法

ここではサイトの立ち上げを例にご紹介します。あるレストランでは集客向上のためにWebサイトの開設を計画しています。そこで、Webサイトを立ち上げるために必要な観点として次のものをリストアップしました。

Webサイト立ち上げに必要になるもの
 ・人 : Web設計に詳しい人
 ・モノ: パソコン、サーバ、ドメイン
 ・方法: 自身で設定する、外注する

このように整理して考えれば、Webサイトの知識の有無によって自身で設定するか外周するかを判断すればよいと分かります。「何から考えていいか分からない!」という人はこれら3つの視点で整理すると解決策を思いつきやすくなるため試してみて下さい。

解決案の実施

実際に行動する

アクションプランの説明図

解決策を出した後は実際に行動に移しましょう。解決案を実行するにあたりポイントが2つあります。

解決案実行のポイント
 ・完璧主義よりも着手主義を目指す
 ・成果が表れるまでの期間を想定する

まず1つ目はとりあえずやってみるということです。「もう少し情報収集してから取り掛かろう」「明日からでも問題ないか」といった考えではいつまで経っても取り組むことができません。行動力を身につけるための1番の方法は行動することです。つまり、行動しない限り行動力は身につきません。どんなに小さなことでも大丈夫なのでまずは10分、20分でできることから取り組んで実行力を身につけていきましょう。

2つ目は成果が表れるまでの期間を想定することです。例えば、副業で収入を増やしたいと考えた場合「SNSでは短期間で月100万円稼いでいる人がいるから自分もそれぐらい稼げるはず」と考えるのは危険です。

人間は計画や見通しを立てるときには楽観的になりがちです。現実的かつ長期的な視点で計画を立てるようにするとモチベーションを保ちやすくなります。「理想は6か月以内に5万円稼げるようになりたいけど、2年間は頑張ってみようか」といった風に目標を立てるのが理想的です。

取り組む内容の優先順位

ピラミッド構造のイメージ図

解決策が一つではなく複数ある場合は、優先順位を決めて取り組むようにしましょう。優先順位を決める際の基準は以下のようなものが挙げられます。

優先順位の基準
 ・重要度
 ・緊急度
 ・難易度
 ・コスト
 ・期間
など…

ここである会社の面白い取り組みについてご紹介します。マヨネーズを製造している会社が「どうすればマヨネーズの消費量を増やすことができるのか」という案を社内で検討しました。様々な社員から意見があった中で最優秀賞を受賞したアイデアが「マヨネーズのふたの穴を1mm大きくする」という案でした。比較的容易に取り組むことができかつ消費量の増加に効果的な案ということで高い評価を受けました。優先順位の決め方は人によって異なるため自分にとって大切なものを決めて優先順位を決めるようにしましょう。

評価

解決案の評価

分析ツールの使用イメージ

最後に解決案の評価を行います。ここでは解決案を実行したことで課題を解決できたのかどうかを第一にチェックします。解決できた場合はうまくいった要因を、解決できなかった場合はなぜ解決することができなかったのかを検討してみましょう。解決することができなかった場合は期限を延ばして取り組むか、あるいは別の解決案を検討するかの判断を行い再び実行に移しましょう。

ユニークな解決案について一つご紹介します。配送時の破損に悩んでいたとある自転車メーカーが簡単な方法で破損件数を80%削減することに成功しました。その取り組んだ内容とは「箱にテレビの写真を掲載する」といったものでした。シンプルかつ効果的な方法で問題解決を行っているので参考にしたいですね。
Why This Bike Company Put a TV on Its Box
Dutch bike manufacturer VanMoof got fed up with how often U.S. shippers damaged its products—so they got creative

問題解決の方法オススメ本9冊

問題解決全般

世界一やさしい問題解決の授業

問題解決と言えばこの本と言えるぐらいオススメできる入門書です。タイトルにある通り本当に分かりやすい内容でまとめられており問題解決について全く知らない人でも理解できます。そもそも問題解決どは何かから説明され、どのようにすれば問題を解決することができるのかが一通り解説されています。また、解決のために必要なアイデアの出し方についても紹介されています。1時間で読み終えることができるぐらいコンパクトな内容ですが、内容は一生役に経つといっても過言ではありません。

問題解決――あらゆる課題を突破する ビジネスパーソン必須の仕事術

こちらの本はトヨタやソニーでも導入されているもので問題解決全般について詳細に把握することができます。問題の特定から対策の評価までかなり具体的に解説されているため、「もっと問題解決能力を高めたい!」と考えている人にオススメできます。本書の内容を一部紹介します。

本書の内容(一部抜粋)
 ・問題の特定はWHERE,WHY,HOWの順番で行う
 ・ロジックツリーは一段目と二段目に漏れがないか確認する
 ・対策案は複数検討する
 ・マイルストンを設定して早めにリカバリーできるようにする

ページ数が多く読み終えるまでに時間はかかりますが非常に参考になるのでぜひ読んでみて下さい!

MBA 問題解決100の基本

こちらの本はMBA(経営学修士)で学べる問題解決手法が100個のテクニックにまとめられています。MBAについて興味がある人や経営という観点から問題解決を理解したい方にオススメしたい本です。筆者である嶋田さんはグロービス経営大学院教授を勤められており1つ1つのテクニックに説得力があります。100個のテーマのうち気になる部分だけ読んでも自身の問題解決能力の向上に役立ちます!

コンサル一年目が学ぶこと

この本はタイトルの通りコンサル1年目で学ぶことが解説されています。コンサルとはコンサルタントの略で企業の様々な経営上の課題を明らかにして問題解決のアドバイスを行う職種です。私はエンジニア系の会社に勤めていますがこの本を読んで役立つことが非常に多く仕事に活用しています。本書の内容を一部ご紹介します。

本書の内容(一部抜粋)
 ・事実、解釈、行動をバランスよく考える
 ・仮設思考で物事を考える
 ・情報よりも自分の頭で考えることが大切

コンサルを目指す人はもちろん仕事での問題解決能力を高めたい人にオススメできる1冊です。

論理的思考

ロジカル・シンキング

「論理的に物事を考えたい」「理論を身につけて分かりやすく説明したい」という人にはこの本がオススメです。論理的思考を学ぶ上で王道的な本でこの一冊だけで論理的思考を身につけることができるといってもいいぐらい重要な内容が記載されています。私も時々読み返しますが読み返すたびに新しい発見があるためとても参考にしています。内容はやや難しいですが具体例つきで丁寧に解説されているため論理的な人間になりたい方はぜひ読んでみて下さい!

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

この本は論理的思考について学べる問題が数多く収録されております。例えば「日本に旅館はいくつあるのか」「日本にいるペットの飼育数はどれぐらいか」といった問題に対して理論立てて推測するトレーニングを行うことで論理的な考え方を身につけることができます。「論理的思考のトレーニングを実践的に行いたい」という方にはうってつけの本です。また、コンサルを目指す人なら必読といっていいぐらい参考になる本なので興味のある方はぜひ目を通してみて下さい。

課題設定・原因調査

イシューから始めよ

「そもそも問題をどうやって設定すればいいの?」という方にはこの本がオススメです。イシューとは「課題」「論点」という意味で何を問題と定義するのかについて中心に解説されています。本書の構造を簡単に説明します。

課題を解決するための4ステップ
 STEP1 イシュードリブン
  (解く前に見極める)
 STEP2 仮説ドリブン1
  (イシューの分解とストーリーラインの組み立て)
 STEP3 仮説ドリブン2
  (ストーリーを絵コンテにする)
 STEP4 アウトプットドリブン
  (実際の分析を進める)

問題解決を行う上で問題を定義することは難しくかつ重要です。この本を読めば効果的な課題設定ができること間違いなしです!

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

「問題解決に時間がかかる」という方には仮説思考を身につけることをオススメします。仮説思考を取り入れることでよりスピーディーに課題に対処することが可能になります。本書は仮説思考とは何か、仮説思考のノウハウが具体的かつ網羅的に解説されております。やや難解な内容が含まれているためある程度問題解決について知識を身につけた後に読むことをオススメします。

原因を推論する

結果と原因についてより深く理解したい方にオススメなのがこの本です。本の帯にあるように「原因とは何か」「結果とは何か」について解説されており原因分析能力の向上に役立ちます。また、個別の主張に具体的な例が紹介されておりスムーズに内容を理解できると思われます。「相関関係と因果関係は異なる」「情報収集の際にはバイアスに注意する」といった主張が参考になりました。「今よりもっと上手に原因分析を行いたい」という方にオススメしたい一冊です。

おわりに

問題解決の手法について紹介してきましたが参考になりましたでしょうか。全部で5つのステップに分けて紹介してきましたが、自分に不足している部分は何なのかを確認してみましょう。例えば「問題の原因をあまり考えていないな」であったり「実行に移す能力が足りないな」といった部分に弱点が分かれば解決能力を向上することができます。ぜひ私と一緒に問題解決能力を高めてよりよい日常生活を送りましょう!最後まで読んで頂きありがとうございました!

 ・問題を定義して問題の原因を特定する
 ・解決手法を複数提案し最適な方法を選択する
 ・解決策の実行後は評価してノウハウを蓄積する

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