※この記事はメガネへの情熱が溢れています。
メガネアレルギーの方はご注意下さい。
突然ですが皆さんはメガネが好きですか?「魔女は三百路から」はメガネが好きな方もそうでない方にもおすすめのマンガです!独身女性の日常と恋愛を描いたマンガでとても笑える作品です!ストーリーやオススメポイントについてご紹介します!
※核心部分のネタバレは含まれておりませんが、物語のエピソードについては具体的に説明されているためご注意下さい。
本記事の内容/この記事はこんな人にオススメ
ストーリー
おひとりさまの日常
主人公の黒川御影(くろかわみかげ)は丸の内で働くOLで300歳の魔女です。「???」と思われるかもしれませんが、普段は仕事をそつなくこなすOL、プライベートは独身の魔女というキャラクターです。(※見た目はアラサーです。)
本作品は御影の日常が中心であり、独身アラサーのリアルな生活が描かれています。例えば、
・あえてケーキを2人分に分けて撮影する
・彼氏に撮影された様な写真を撮る
・男性用の日用品をさりげなく写す
また、独身のためソロ活にも積極的です。本作品で紹介されているソロ活をまとめました。
・一人飲み&応援上映会
・一人バー
・一人旅行
・一人ボウリング
・一人キャンプ
・一人占い
・一人牛丼屋
・一人遊園地
・一人結婚式
・一人内覧会(結婚の妄想)
等々
手軽にできるものからハードルが高いものまでたくさんあります。どのエピソードも面白くて笑えます。
これらのソロ活以外にも日常のさりげない一コマがリアルに描かれています。
・夜中のネットショッピングで衝動買い
・せっかくの休日なのに気づけば夕方
・断捨離をして思い出に浸る
・もしも有名人が恋人だったらの妄想
・結婚式に(仕方なく)参加する
・恋愛ゲームにはまって課金する
御影の妄想力は非常に強く数々の妄想劇が繰り広げられます。妄想のストーリーが数ページに渡って続く部分もあり思わずニヤリと笑うことができます。
魔女の生活
普段はOLとして過ごしている御影ですが、「月影の魔女」と呼ばれ魔女界では有名な一面もあります。ここで作品内に登場する魔女の能力についてご紹介します。
・呪い(心臓への攻撃・発熱)
・変身(体の一部分のサイズ変更)
・霊視(霊が見える)
・悪魔の召喚
・媚薬の生成
・記憶の操作
魔女ということもあって基本的にどんなこともできます。ちなみに一番多く登場した能力はセクハラ気味な上司への呪いです笑。
また、御影以外にも魔女が登場します。
・十和田杏子(280歳)
銀座高級クラブのママ
・佐倉魔魅 (190歳)
女子大生 おっとり系
・サト子 (400歳)
御影の師匠であり男子寮の寮母
様々な魔女と交流しながら魔女という生き方についても次第に考えていきます。
恋の行方
二人の男性
独身アラサーの日常が中心に描かれていますが、恋愛要素も含まれております。ここでは御影を取り巻く2人の男性について紹介します。
まず一人目は小林悟です。御影の会社へ配属された新入社員で22歳と若いイケメンです。御影との年の差は278歳です。
世界を相手にするような大きなプロジェクトを立ち上げることが将来の夢です。独身生活をエンジョイしていた御影ですが、妄想上の彼氏にそっくりな小林くんに心が揺さぶられます。また、彼がある歴史上の人物の生まれ変わりであることが発覚し更に動揺していきます。
二人目は村上純一です。コンビニで働きながら小説家を目指しているワイルドなイケメンです。
「金を貸してくれ」が口癖で周囲からダメ男と呼ばれますが、ダメ男を引き付ける御影にとってはドストライクです。「君だけが頼りなんだ」をはじめとするストレートな言葉に心惹かれていきます。また、彼もまたある人物の生まれ変わりでありそのことが御影をときめかせます。
御影の恋愛事情
御影の恋愛についてですが、とにかく相手に尽くして甘やかしてしまうタイプです。その結果、どんな男性でも数年でダメ男になってしまいます。300年の間に浮気をされたり借金を残して失踪されたり散々な目に合い独身生活をエンジョイしている御影ですが、二人の男性との出会いでどのようなストーリーになるのか注目です!
恋のキューピット
御影の恋において重要なキャラクターが恋のキューピットです。恋のキューピットのとある思惑で御影の周りに登場しますが、とてもユーモアのあるキャラクターで面白いです。
直接声には出さず紙に書いてコミュニケーションをとります。キューピットの協力?と顔芸から目が離せません!私は特に驚いたときの表情がお気に入りです!気になる方はぜひ読んでみて下さい!
オススメポイント
リアリティ溢れる描写
この作品の魅力はなんと言っても日常生活のリアリティです。作画である松本救助さん(@torimo_mk)の体験したエピソードに基づいて構成されているためリアルに描写されています。それを象徴するエピソードをご紹介します。
松本さん「1巻が話題で重版が決まったよ!」
お母さん「ところでそろそろ結婚とかしないの?」
松本さん「…パリーン(メガネの割れる音)」
他にもリアルな描写は数多くあります。個人的にリアルだと感じたシーンをまとめてみました。
・マンガの登場人物がどんどん年下になる
・スマートスピーカーと会話して好きになる
・カップルよりも子連れの親子の方が精神的にくる
・探し物をしている間に何を探していたか忘れる
共感できるシーンが多くて笑いながら読み進めることができます。また、本作品にはノワールという黒猫が登場しますが、松本さんも実際に猫を飼われております。(第6巻 巻末より)
あ~かわいいですね!
質の高いイラスト
松本さんは非常に絵がうまく、私が読むときは一コマずつ見入ることが多いです。
メガネをかけた女性が特にうまく、個人的にはメガネ美人を描かせたら右に出るものはいないと感じております!今までメガネをかけたキャラクターをたくさん見てきたメガネ好きがそう言うので間違いありません!
キャッチーなセリフ
笑えるエピソードが数多く収録されていますが、そのエピソードを支えているのはキャッチーなセリフです。私が個人的に爆笑したフレーズをまとめました。
・魔女狩りを知らない世代はゆとり世代
・妬み嫉み僻みは魔女の活力
・七色の味(恨み妬み辛み嫉み嫌み僻みやっかみ)
・おひとりバーに来るのは自分に酔うため
・お仕事よりも推し事
・ォオォモホッ(寄声)
・男を見る視力0.01かよ
等々
これ以外にもクスッと笑えるものから大爆笑できるものまであるのでぜひ自分の好きなセリフを見つけてみて下さい!個人的には七色の味が完成されたセリフでトップレベルに笑いました!
メガネへのこだわり
メガネの描写
メガネ好きの皆様お待たせしました。ここからはメガネについての説明です。本作品の主人公である黒川御影のかけているメガネについて自分なりに解説したいと思います。既にお気づきの方もいるかもしれませんが、実はOLのときと魔女のときでは別々のメガネを装着しています。
こちらの画像が分かりやすかったので引用させて頂きました。左側が魔女用のメガネで、右側がOL用のメガネです。
OL:ハーフレム(メガネの上側にフレームがある)のメガネを使用
よく仕事とプライベートで別々のメガネを使用する人がいますが、御影も同様にメガネを使い分けることで気持ちの切り替えをしているかもしれません。
ただし、表紙に限っては魔女であっても様々なタイプのメガネをかけています。特徴的なのが5巻の表紙にかけているメガネです。
作画である松本さんもTwitterで紹介されていますが、7角形のメガネをかけています。個性的なメガネをかけてみたいという方はぜひ購入されてみてはいかがでしょうか。
また、御影の過去エピソードが登場した際にはぜひメガネにも注目してみて下さい。江戸時代のときのメガネ、1900年代のメガネ、昭和時代のメガネそれぞれすべて異なるメガネをかけています。「どんなメガネをかけているのだろう?」という視点で読んでいただける方が一人でも増えればとても嬉しいです。
作者のメガネ愛
「どうしてこんなにメガネにこだわるの?」と疑問に抱いた方がいるかもしれません。その答えはシンプルで、松本さんのメガネへの愛が強いためです。
このように普段からメガネについて情報発信されており、メガネに関するイベントにも多数参加しております。また、他作品に「メガネ画報」「眼鏡橋華子の見立て」といったメガネマンガも出版されております。もちろん私も購入済みです。
これらの作品も非常に面白くメガネについて詳細に説明されているのですが、解説するととても長くなるため割愛します。とにかく松本さんのメガネへの愛はすごいです!
参考記事(メガネ)
おわりに
魔女は三百路からの魅力について紹介してきましたがいかがでしたか。本作品は日常生活が中心に描かれておりますが恋愛の行方にも目が離せません。独身を貫いて魔女のままで生きるのか、それとも結婚して魔女を辞めるのか、どのような結末を迎えるのかは読んでみてのお楽しみです。
この記事を読んで関心を持って頂いた方はぜひ購入して下さい。そしてメガネ好きになって下さい。最後になりますが、原作である原田重光さんと作画である松本救助さんへ御礼申し上げます。素晴らしい作品に巡り合えてとても幸せです。
・日常と恋愛を描いた作品
・リアルな描写やキャッチーなセリフが魅力
・メガネは素晴らしい